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【胡蝶蘭の花芽】根と花芽の見分け方・育て方/管理方法

胡蝶蘭の花芽 胡蝶蘭の花を来シーズンも楽しみたいのであれば、枯れ始めた段階から準備を始めてあげることが大切です。
花を咲かせ終わった茎は、早い段階で根元に近い部分で切ってしまえると良いです。
なぜかと言うと、この段階で、土台となっている株や根は、エネルギーと栄養の全てを、花と茎に捧げてきてので、カラカラの状態となっているからです。 ですから、次の花のためには一刻も早く、栄養独占し、ダメージを回復できる状態にしてあげなくてはなりません。

本当は、株や根が栄養を与えなくてはならない茎や花の存在がある状態は、短い方が良いのです。胡蝶蘭のお世話は常に、株の負担を減らしてあげようという考え方でいてください。 こうしてたっぷりと休息と栄養を取った株は、あなたの思いに応え、次も元気な花芽を出すことでしょう。

胡蝶蘭の「花芽(はなめ)」とは?

花芽と根 上記写真の赤丸部分が新しい花芽で、白くなっているのは根です。 花が終わってしばらく経つと、再び根元から緑の茎が生え、陽光に向かって伸びてきます。
花を咲かせるための花茎となって成長して行きます。
緑の色が鮮やかで、節目がしっかりとつき、全体的にしなやかな印象があれば、大成功と言えるでしょう。
前の花茎を適切な時期に、適切な長さに、あなたが切ってあげられたために、株や茎に余計なダメージを与えずに済んだということです。

こうしてたっぷりとエネルギーを蓄えて、しっかり栄養をもらって新しい花茎が、順調に成長すると、大型であれば70、80センチほど、小型の鉢で育てている場合は、10、20センチほどの高さになります。よく成熟すると、節目に蕾をつけてくれます。

胡蝶蘭の花芽の写真

胡蝶蘭の花芽の写真です。 胡蝶蘭の花芽写真1 胡蝶蘭の花芽写真2 胡蝶蘭の花芽写真3 胡蝶蘭の花芽写真4

胡蝶蘭の花芽が出る時期

今、紹介した花芽の作り方ですと、次の花が咲くまでは、約一年のサイクルだと思っていてください。
もっと早く咲かせたい人、または今の鉢を終わらせてしまいたいという人は、二番花を楽しむという技もあります。

それは、前の花が枯れ始めた段階、または花が終わった直後に、花茎の根元からではなく、下から3,4番目の節目からカットする方法を取ります。 株や根にまだ余力があれば、間もなく切り口から新しい花茎が伸び、花をつけてくれるでしょう。

ただし、胡蝶蘭にとって、二番花を咲かせるということは、大きな負荷をかけていることになります。 その後も継続して育てたい場合は、根や株に、より細かいアフターケアをしてあげる必要があります。

胡蝶蘭に花芽をつけるために、必要な準備や条件

胡蝶蘭はとにかく、株や根の体力をいかに温存するかで、寿命が違ってきます。
咲かせた後の長い休養期間の方が大切なのです。胡蝶蘭はもともと、熱帯の木の高い所に着生する植物で、木の高い所で、直射日光を避けつつ外気に根を晒すことで、風が運んで来る水分や様々な養分を吸収して育ちます。

つまり、温潤で風通しが良く、ジャングルのようなワイルドな環境であることが胡蝶蘭にとってのベストなのです。特に、日本においてオフィスや家庭の室内で育てる場合は、根からの栄養源が全てとなります。植え込み資材の質と、風通し、水分の加減には注意してあげましょう。

肥料を与えるときは春~秋くらいまでは胡蝶蘭(洋蘭)用の液体肥料を与えてください。 冬は気温が低く、生育が止まるので肥料を与えなくてもかまいません。

胡蝶蘭花芽の温度/開花条件(気温・栽培環境)・花芽形成に適した温度

胡蝶蘭の花芽は葉と葉の間から 胡蝶蘭の花芽は、重なっている葉の上から3~4枚目あたりの付け根から出てきます。
上に向かって成長し、新根は下に向かって成長をします。 胡蝶蘭の花芽は株が休眠する冬(11~12月)頃から成長を始めます。
冬は出てきても株は成長を休止しているためほとんど成長する事はなく、冬場にしっかりとした温度管理ができていなければ、開花することができません。

花芽が伸び始め、胡蝶蘭が開花する条件は、気温が20℃以上になることです。 春先に気温が20度を超えると休止していた株はようやく成長を再開し花芽が上に向かって伸びていきます。

花茎となり、やがて先端につぼみができます。 胡蝶蘭のつぼみが出てきても温度が低くなるとつぼみが黄色くなり落ちてしまいます。 つぼみが出てきたら乾燥しないように霧水を行い、カーテン越しの窓際で日光を十分に浴びれる場所に置き、温度管理に気をつけます。

春先に花芽が出始め、通常の室内環境で栽培すると4~5月頃に開花します。

胡蝶蘭の開花条件/温度・花芽形成に適した温度

胡蝶蘭は、冬の寒い時期は成長を止めて休眠期に入ります。
休眠期は、春~初夏にかけて咲かせるために体力を温存している時期です。
寒い時期にしっかりと温度管理をしなければ、春先~初夏にかけて咲かせることができませ ん。

胡蝶蘭の花芽形成に適した温度は20度以上とされています。
気温が20度を超える時期は、ちょうど桜が散る3月終りから4月にかけての時期です。
気温が20度を超えると花芽が形成され、温度が下がらないように管理することで花茎が成 長し、やがてつぼみが出てきます。
花芽の形成からつぼみが出るまでの期間は、気温が20度以上になるように管理をすること が重要です。
温度が低くなると、せっかくつびみが出てきても枯れて落ちてしまう可能性があります。 花茎は日光に向かって成長をするため、花芽が出て花茎が成長を始めたら、カーテン越しの 窓際に置き、日光を浴びさせましょう。

春先は寒の戻りで急に寒くなったり、季節の変わり目は気温の変化が激しいため温度管理を 徹底しましょう。

花芽が出てきたら?行うべきお世話と注意点

伸びてきた胡蝶蘭の花芽 生育条件が良く、葉が多くて元気なほど、花芽はたくさん出てきます。
大輪であれば3、4節ほど育った段階で、間引きをすることをお勧めします。

なぜかというと、花を咲かせるために、大量のエネルギーと栄養を消費しますので、大きく肉厚で質が良く、長く咲き続けるようにするのであればそのエネルギーを一本だけに向けさせるということがポイントとなるからです。

ただし、花ミディ胡蝶蘭などは茎が多くてもたくさん咲かせてくれる品種もあります。こうした品種は、間引きするのはもったいないですから、胡蝶蘭のそれぞれの特徴も考えながら、行うとよいでしょう。

ある程度伸びてきたら、支柱を立てて茎を誘導

胡蝶蘭の花茎は、生えた段階から、花を咲かせる準備をしながら育ちます。

植物ですので、基本的には、風通しが良く、茎の支えになるものがあって、且つ日照条件の良いスポットを求めて本能的に伸びて行きます。

ですから、あくまで鉢の中で園芸用として楽しみたいという場合には、支柱などを茎の側に立てて、育てる人が伸ばしたい方向に、導いてあげる必要があるのです。つまり、支柱を立てるということは、「茎の支えになるものがあるよ。」と胡蝶蘭に教えてあげる行為なのです。

また、胡蝶蘭の茎は衝撃にとても弱く、揺れたカーテンに当たった等、ちょっとしたことで折れてしまうこともあるので、そこを補強してあげるという役目もあります。

葉・茎・根元の異変や、害虫にも要注意

胡蝶蘭も生き物ですので、病気にかかることもあります。

全体的に活気がなくなり、色も何となく変である、と感じた場合は、病気を疑ってください。いずれも色がポイントとなります。全体的に葉や茎が黒ずんでいる場合は、ブザリウムというカビが原因の病気にかかっている可能性があります。 株が弱っている際に、根から感染します。

殺菌剤や病名が特定できた場合は、それに特化した薬で治療します。花が咲く前、若い状態の茎や花芽が茶色く枯れてきたという場合は、生育環境に問題が潜んでいることが多いです。 湿度、特に根の栄養吸収状態、風通しの良いところに根を置いてあげましょう。

花が終わった後に、葉や茎が茶色やオレンジに変色してきたというのは、特に問題なく、人間でいう老化現象です。ダニ、カイガラムシ等の害虫も、育てている側としては厄介なものですが、殺虫剤を使うよりも、風通しの良いところに置くという、育成環境を整え、害虫を発生しにくくしてあげてください。

複数、または枝分かれした花芽は切ってもOK

生育環境が良く、上手に育てていればいるほど、花芽はたくさんつきますし、活発に枝分かれをしてたくさん花を咲かせようとしてくれます。

成長力が旺盛で元気な証拠ですので、そのまま育てても全く問題はありません。
十分な温度と適切な光量を安定して与え続けることが出来れば、自然の摂理で、花も大きくなり花数も増えます。しかし、自宅やオフィスで育てている人の場合、胡蝶蘭のためだけに、そのような環境を整え続けられる状況にある人というのは、殆どいないのではないのでしょうか。

ですからやはり、花数は少なくても良いので、肉厚で長生きで大きな花を楽しむという考え方になることと思います。複数に分かれた花芽はカットするという選択になると思います。条件の悪い場所に生えた花芽からカットしていくようにしてください。

胡蝶蘭の花芽と根っこは似ている?花芽と根の見分け方

上に向かって伸びていく 特に胡蝶蘭ビギナーの人は、花芽と根の見分け方はなかなか難しいものがあります。
特に出始めは色もサイズもそっくりなので、区別が難しいのですが、そこが胡蝶蘭の面白さの一つでもあります。
少し成長した段階で、分かりやすくなってきます。基本的に、胡蝶蘭の花芽は陽光に向かって上方向に伸びて行きます。色は、鮮やかな緑色。

それに対して根は、空気に向かって下方向に伸びて行きます。鉢の中に伸びるではなく、風通しの良いスポットと空気を求めて伸びて行くものなので、鉢の外に出たがる場合があります。

そのため、花芽かどうか判断がつかなくなる人もいると思いますが、床に向かって伸びているのと、色が白っぽく先端が茶色であることが特徴だと思ってください。

鉢から漏れた場合は、見栄えは多少、悪いかも知れませんが、ぜひそのまま空気中に這わせておいてあげてください。無理に鉢に戻すと湿気を吸いすぎたりして根腐れの原因になりますし、切ってしまうと成長に影響します。胡蝶蘭は乾燥には強いので、大丈夫です。

胡蝶蘭の花芽が出ない!原因

胡蝶蘭は他の花と違って、花を咲かせるのに大変な手間と忍耐がいる植物ですし、まして二度目の花を咲かせるのは、とても難しいのです。

さて、まず花芽を健康的につける条件としては、以下の三つがあります。1点目は、株が、葉を少なくとも5、6枚持っていること。2点目は、病気にかかっていたり根腐れを起こしていないこと。

3点目は、一日に数時間ほどは気温が低い状態を作ってあげていることです。 1点目については、生育環境とイコールとなります。 葉が少ないということは、まだ充分に株が育っていないということ。風通しが良い場所と、20度以上の温度を与えた上で、花芽が必要とする日射(ただし直射日光は避け、レースのカーテン等を通す)を採光をするという、基本的なお世話をしっかりしましょう。

2点目は、葉や根に病気を見つけたら、早めに切り落とし、風通しの良い場所に置くことです。3点目ですが、もともと野生の胡蝶蘭が生息するジャングルは朝晩、冷え込みます。その冷え込みが花芽をつくる上で大切な条件だとされています。寒い場所が苦手な胡蝶蘭ですが、自然の厳しい条件も必要なのですね。

新しい花芽が出てこない場合、当店で新しい胡蝶蘭の販売も行っています。

株や葉っぱが原因

元気な株と葉っぱの状態は、葉が濃い緑色をしています。

全体的に上を向いており、少なくとも5、6枚以上、根元の部分に重なり合って茂っている状態です。

全体的に生気があり、根元がギュっと引き締まっている印象を受けます。逆に、問題のありそうな状態というのは、その反対です。何となく全体的に活気がなく、根元が開いた印象で、葉も自身の重みで先の方が垂れ下がっている感じです。そのような印象を受けた場合は、大抵、株や根が空気や光を求めて開いた状態になっているのです。そのため、葉に栄養を行き渡らせる余裕がなく、花芽を作れる状態でもないというわけです。

病気にかかっている

病気に関しては、気になるところですよね。
まず、残念ながらウィルス性の病気にかかってしまっている場合は、処分するしかありません。胡蝶蘭も生き物ですので、どんなに生育環境に気をつけていても、病気になるときはなります。

対処法としては、原因のウィルスを特定してそれに特化した薬を使うことですが、黒くなった部分がある等、症状に気づくレベルの時には既にウィルスも壊死していることが多く、園芸店に持ち込んだところで、特定することは難しいです。また、特定にも時間がかかります。対し、ボトリチスに代表されるカビ性の病気ですと、通気性の良い場所に移し、湿気を避けると良くなることがあります。他にも根腐れのほとんどの原因となるフザリューム、葉ダニやカイガラムシ等の害虫など、胡蝶蘭には致命傷となる敵は身近に存在します。

育てる環境が悪い

胡蝶蘭は生育環境が良ければ、10年以上、繰り返し花を楽しめると言います。
もともとジャングルの高木の上部に着生し、雨季乾季の移り変わり等、激しい気候変動にも適応しながら生きていく植物なので、生命力が強い植物なのです。
ですから、それに近い環境を与えさえすれば良いのですが、湿度が高く建物によっては日照条件も良いとは言えない日本の家屋やオフィスではなかなか難しいところです。基本的に、胡蝶蘭が嫌うのは、多湿、直射日光、低温がずっと続くこと、です。

日中はカーテン等で遮った日光の下に置き、夕方から夜にかけては風通しの良い窓等に置く、また水をあげすぎないといった点が重要ですが、それも季節や天候によって、柔軟な対応をしてあげなくてはなりません。
胡蝶蘭の育て方のページもご覧ください。