胡蝶蘭を値段・価格で選ぶ

胡蝶蘭を贈るべきタイミングと値段の関係

胡蝶蘭はお祝いごとの贈答品として購入されることが多い花です。開業祝い・昇進祝い・長寿祝いなどによく選ばれます。その名のとおり蝶を連想させる華やかな見た目に加え、幸福や愛といったポジティブな花言葉を持つので、胡蝶蘭はお祝いごとにふさわしい贈りものなのです。

胡蝶蘭の相場は、贈る相手との関係性によって変わってきます。同じ用途でも、友人に贈る場合と取引先に贈る場合では、値段もふさわしいアレンジも違うので注意が必要です。お祝いごとのシーン別に、胡蝶蘭の相場を見ていきましょう。

開業を祝うタイミングの胡蝶蘭の値段

開業祝いに贈る胡蝶蘭は、白が定番です。反対に、赤一色は赤字や火事を連想させるため避けます。胡蝶蘭には「幸福が飛んでくる」という花言葉があるので、新しい事業の成功を祈る心を伝える贈り物として適しているといえます。開業祝いとしての胡蝶蘭の相場は次のとおりです。

・一般的な取引先：1〜2万円

・親族等：2〜3万円

・大切な取引先：3～5万円

なお、開業祝いに贈る胡蝶蘭の選び方は、次の記事を参考にしてみてください。
開業祝いにふさわしい胡蝶蘭を知る

お祝いごとの胡蝶蘭の値段

お祝いごとの種類や贈り先との関係性によって、ふさわしい胡蝶蘭の値段は変わります。

仮に、新築祝いや長寿祝いで贈るなら1〜3万円程度が妥当です。一般的な付き合いなら1万円程度で相手を萎縮させないサイズのもの、家族や大切な取引先の方に贈るなら、3万円程度でより豪華なものを選びます。

胡蝶蘭は色によって意味が違うため、たとえばお母様の長寿をお祝いするなら愛の意味を持つピンクにするなど、花言葉をもとに胡蝶蘭を選ぶのもいいでしょう。また、昇進祝いは相手の役職が高くなるほど相場も上がります。同じ会社の人には1〜3万円前後、取引先には3万〜5万円前後の胡蝶蘭を贈る場合が多いです。

誕生日を祝う

誕生日に胡蝶蘭を贈っても喜ばれます。高級ワインセットやブランド物もいいですが、華やかな胡蝶蘭が送られてきたらインパクトがあって感動を呼びます。10年区切りの節目の誕生日等、特別感を出したいときはぜひ胡蝶蘭を贈ってみましょう。誕生日祝いに胡蝶蘭を贈る場合の相場は以下のとおりです。

・親族：1〜2万円

・関係値が深い人：3〜4万円

・夜職関係：2～3万円

女性にはピンク系を選ばれる方が多いですが、相手の好きな色を選ぶとより喜ばれます。

胡蝶蘭が高くても贈り物として買うべき理由は花言葉と背景にあり！

胡蝶蘭はおめでたいシーンにふさわしいポジティブな花言葉を持っているため、お祝いごとの贈り物として高い人気を誇ります。華やかなイメージがある胡蝶蘭ですが、高値がつくのは見た目だけが理由ではないようです。胡蝶蘭の花言葉と、値段が高くなる背景を詳しく説明します。

胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」・「純粋な愛」

胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」です。羽を広げた蝶のような見た目から、ひらひらと幸福が舞い降りてくるイメージで花言葉がついたようです。

英語でも「love（愛）」「beauty（美）」「luxury（贅沢）」「refinement（洗練）」という花言葉が与えられているので、明るく上品な印象を持たれる花であることは間違いないでしょう。

胡蝶蘭の生育には手間暇と時間がかかる

胡蝶蘭が高級な贈答品となっている理由は、出荷されるまでの手間暇が関係しています。

発芽して出荷できるようになるまでに、なんと4年もかかります。ヒマワリが咲くまでに約3ヶ月、チューリップは約2ヶ月であることを考えると、4年は桁違いの長さだとわかるでしょう。想像を絶する手間暇をかけて育てられるため、高額になるのも無理はないといえます。

胡蝶蘭には色ごとにも花言葉がある点に注意しよう

先ほど胡蝶蘭の花言葉を紹介しましたが、実は色によってもそれぞれ違う花言葉があります。

・白い胡蝶蘭：「純粋」「清純」

・ピンクの胡蝶蘭：「あなたを愛します」

・青い胡蝶蘭：「誠実」「尊敬」

白い胡蝶蘭は白無垢と関連づけられることが多く、結婚祝いのお花としても広く浸透しています。ピンクの胡蝶蘭は、花言葉の意味を「親愛」と捉えて母の日の贈りものにする方もいます。青い胡蝶蘭は目上の方へ贈るのにぴったりです。

紫・黄色・リップ系の胡蝶蘭は比較的新しい品種のため、まだ花言葉はありません。

色のイメージと関連づけて、たとえば縁起の良さを演出したい時は白と赤、商売繁盛の意味を込めたい場合は黄色の胡蝶蘭を選ばれる方が多いです。

胡蝶蘭の値段が高い理由を知っておこう

胡蝶蘭の値段が高い理由は、生育に高い技術力と長い年月を要するためです。亜熱帯の花である胡蝶蘭を日本で生育するには、想像つかない程の手間と時間がかかっています。

少しでも胡蝶蘭が高級である理由を知るために、日本での胡蝶蘭の生育期間を詳細に解説します。ただし、他の花より寿命も長いので、コストパフォーマンスは悪くないといえるでしょう。

胡蝶蘭本来の生育環境は亜熱帯

胡蝶蘭は本来フィリピンやマレーシアなど亜熱帯地域の植物です。約200年前に、蘭の花を専門に探索していたイギリスの探検家によって発見されました。日本には、明治時代にイギリスから輸入されたことで広まりました。日本の気候では栽培が難しいため、今よりも希少価値の高い、上流階級向けの珍しい花だったそうです。

原種は茶色に近い色の花ですが品種改良が行われ、現在では定番の白をはじめ様々な色の胡蝶蘭が市販されるようになりました。今でも胡蝶蘭は「華やかで高級な花」というイメージのまま、贈答用の花として定着しています。

日本での生育には4年の月日と技術が必要

亜熱帯地域原産の胡蝶蘭を日本で生育するには約4年の月日と高度な技術が必要です。4年間かかりきりになって温度調整等に気をつけながら育てるとなると、人件費も維持管理費もかなりかかります。しかも、胡蝶蘭の種には栄養分がほとんどなく、自然に発芽するのはなんと4万粒中たった1粒だけ。

自力ではほぼ発芽できない胡蝶蘭を、高度な技術力を使って人工的に発芽させています。

アサガオのように小学生でも数ヶ月単位で育てられる花が多い中、胡蝶蘭は、気が遠くなるほどの手間暇と時間、費用をかけて生育されているのです。このような背景から、胡蝶蘭は数万円単位の高級品となっていますし、手間暇を掛けているからこそ多くの人から喜ばれる贈り物にもなっています。

実は50年ほど成長しつづけるからプレゼントが記念品になることも

胡蝶蘭は他の花より寿命が長いため、プレゼントとして適しているという面もあります。一般的な花の寿命は、長くても2週間ほどと言われていますが、胡蝶蘭は1〜3ヶ月ほど持続します。胡蝶蘭の株はさらに長寿で、なんと50年以上も持つとか。

根腐れしたり病気にかかったりしない限り、何度でも花を咲かせることができるため、株ごと贈ればプレゼントではなく、もはや記念品になります。胡蝶蘭の寿命を最大限伸ばすためには、以下の注意点を守るといいでしょう。

・20度前後の気温を保つ

・風通しのいい場所に置く

・水のやり過ぎに注意する

・根に水をやるより、霧吹きで葉の表面に湿気を与えたほうがいい

・カーテンなどで遮光し、直射日光が当たらないようにする

より具体的に胡蝶蘭のお手入れ方法を知りたい方は、次の記事も見てみましょう。

胡蝶蘭を長持ちさせる方法を知る